インフルエンザワクチン接種の予約が始まっています。経鼻ワクチンも接種出来ます。詳しくは以下を参考にしてください。WEBでも予約できます。

インフルエンザワクチンついて  2025年9月1日

インフルエンザワクチン接種の季節がやってきます。

鼻からのワクチン【フルミスト】はどうなの?

ワクチン接種した方が良いのか?いらないのか?

インフルエンザワクチンには、予防効果と重症化予防効果が期待されます。

              発病予防効果は

・おおむね 20〜60%程度 とされています。6歳未満の小児では、60%の発病防止効果が報告されている場合もあります

・高齢者施設入所者では、34〜55%の発病阻止効果が確認されています。

感染しても、早期診断と抗インフルエンザ薬で治療は可能ですが5日間程度は学校や職場を休まなければならずワクチンを接種される方も多いです。

インフルエンザワクチンといえば、接種時に腕の痛みが伴う注射が一般的です。

大人でも痛みのあるワクチンです、子どもは痛い注射に泣き叫び、毎年嫌がる子どもも多いのではないでしょうか。痛いと来院時からズーッと泣いている子どもさんも多くおられます。

「フルミスト」て何?

2024年から多くの病院で、経鼻接種で針を使わない新しいインフルエンザワクチン「フルミスト」の接種が始まっています。

左右の鼻腔に噴霧する痛みのない生ワクチンのインフルエンザワクチンです。

では、フルミストとはどういうワクチンなのか、効果や副作用、従来の不活化インフルエンザワクチンとの違いについてみていきましょう。

フルミストとは?

フルミストとは2023年に国内で薬事承認された経鼻弱毒生インフルエンザワクチンです。

フルミストは、鼻にスプレーするタイプのインフルエンザワクチンになります。

フルミストは、両鼻に0.1mlずつ生ワクチンの入った薬液を注入するだけなので、接種時の痛みは有りませんが多少の違和感はあると思います。

フルミストの効果

フルミストは、生きたインフルエンザウイルスを鼻の粘膜に付着させ、免疫を誘導します。

感染経路である鼻や咽頭で免疫がつくられるため、高い発症予防効果があるといわれています。また、従来のインフルエンザワクチンと同じく、感染してしまった場合の重症化も防ぐことが期待されます。

また、フルミストの予防効果は2週間後から出てきて1年間持続すると言われています。海外では小児での予防効果が高いという報告もありますので、早めの接種で予防の効果が期待出来ます。

フルミストの接種対象年齢と回数

フルミストが接種できるのは、2歳以上19歳未満までで、接種回数は年1回となっています。

フルミストに年齢制限がある理由

成人を対象とした臨床試験データが不足している

小児は鼻粘膜からウイルス感染・増殖しやすい環境が整っているためフルミストの効果が期待できる。

2歳未満ではフルミスト接種後喘鳴のリスクが増加するという報告があるため2歳以上となっています。

また、経鼻生ワクチンであるフルミストは、他のワクチンに影響を与えることはありません。

そのため、他の注射によるワクチンの接種歴・接種予定に左右されず、いつでも接種することができます。

フルミストの副作用

フルミストは両鼻に薬液を注入するため、接種後にくしゃみや鼻水が出ることがあります。

また、飲み込んでも問題はないのでご安心ください。

生ワクチンであることから、接種した人の約10%程度で、発熱および約30%程度で鼻水咳などのインフルエンザ様症状が出ることがあります。注射のワクチンも1割くらい発熱すると言われていますので差は無いと思いますが鼻水、咳はでることがあるようで周りにインフルエンザをうつす可能性もあります。

また従来の注射のインフルエンザワクチンと同じく、まれにアナフィラキシーショックが出てくる可能性があります。

アナフィラキシーショックは、接種してから30分以内で起こることが多いので、接種後はお子さんの様子を観察し何か気になることがあればお問合せください。

フルミストの接種ができない人

痛みも少なく、感染発症の予防効果も高いフルミストですが、以下に該当する人は、フルミストの接種ができません。

2歳未満19歳以上の人

5歳未満で喘息の治療をしている人

1年以内に喘息発作があった人

心疾患、肺疾患、喘息、肝疾患、糖尿病、神経性疾患など慢性疾患を持つ人

免疫不全者と接触を持つ人

アスピリン内服中の人

妊婦・妊娠の可能性のある人

重度の卵アレルギーを持つ人

等ありますのでご相談ください。

接種時に痛みを伴う従来のインフルエンザワクチンに対し、フルミストは痛みを伴わず、鼻腔に薬を注入するだけで接種が完了します。

注射を嫌がるお子さんの接種への負担が減るのは大きなメリットです。

予防接種の費用

注射によるインフルエンザ予防接種:1回あたり3,500円 13歳未満は2回接種推奨

フルミスト:1回あたり8,000円

です。幼児にはフルミストも2回接種を勧める文献もありますが1回で大丈夫と思います。

フルミストと従来のインフルエンザワクチンはどちらを接種した方がよいか?

フルミストは2歳~19歳未満で接種可能なため、今年はどちらの予防接種を受ければよいのか迷っているママもパパもおられるでしょう。

フルミストの最大の特徴は接種時の痛みがないことでしょう。

インフルエンザワクチンの注射の痛みが怖いお子さんに対してはフルミストがおすすめです。また、1回の接種で免疫が獲得できるため、通院回数が少なくできるのもポイントです。

従来のインフルエンザワクチンは、接種時の痛みはありますが次のようなメリットがあります。

日本国内でこれまで何十年の接種実績があるため副作用に対するデータが豊富

年齢を問わない。6ヶ月より高齢者まで接種出来る

フルミストよりも安価で受けることができる

フルミストに関するQ&A

Q:接種当日に鼻水や鼻づまりがあってもフルミストを接種できますか?

A:鼻をよく吸引した上で接種することが可能です

Q:フルミスト接種後、どれくらいで免疫が獲得できますか?不活化ワクチンと比べて免疫獲得期間は短いですか?

A:約2週間で免疫を獲得できるとされています。また、期間も約1年と従来の不活化ワクチンより長いとされています。

まとめ

フルミストは、両鼻に少量スプレーするだけでインフルエンザを予防できます。

痛みがなくインフルエンザを予防できるのが、フルミストの大きな特徴です。

HPVワクチン

子宮頸がんの予防には、ワクチン接種が大切です。12歳〜16歳が対象です。中学生の間に終えられることをお勧めします。15歳までに接種すれば2回接種ですみます。

HPVワクチンのキャッチアップ接種が令和8年3月末に延長されています。
キャッチアップの方は、令和7年3月末までに1回接種されていれば、令和8年3月末までに残りの2回接種が可能となっています。3回接種を終了するには期限がありますのでお早くご予約ください。子宮頸がんになるよりもワクチン接種で少し痛いのを我慢する方が絶対に良いと思います。ご両親からも薦めていただきたいと思います。
接種間隔が開いても問題ありません。また、接種可能な年齢の女性はなるべく早期に接種される事をお勧めします。

自費ワクチン接種価格について

予防接種名価格
MRワクチン12500
水痘11000
おたふく6600
麻疹9000
風疹9000
クイントパック20200
4混12000
3混5600
二混5200
日本脳炎8000
B型肝炎7100
小児肺炎球菌12000
ロタリックス14400
ロタテック8700
インフルエンザ1回3500
フルミスト1回8000
不活化ポリオ10000
シルガード29000
ガーダシル17000
Hib9500
A型肝炎7100
ニューモバックス8800
破傷風5200
狂犬病15000
BCG13000
帯状疱疹ワクチン22000


インフルエンザワクチンついて

2025年は9月から予約を受け付けます。今年から、経鼻インフルエンザワクチンの接種も開始します。2歳以上19歳が対象となり1回接種です。料金は8千円です。接種希望が多いと予約が難しくなるかもしれません。一部でインフルエンザ発生しているところもあります。

早めのワクチン接種が今年は良いかも知れません。


その他


成人男性の風しん抗体価の検査もあまり多くの方が受けておられませんが、令和7年3月31日までの対象の方は必ず受けておいて下さい。

受診の際は、必ず健康保険証をお持ちください。

  • マイナンバーカードでの受付も行っていますが、最低限、毎月始めて受診される場合には保険証の確認をさせていただきます。コピーは使用できませんのでご注意下さい。
    保険証がない場合、自費での診療になりますのでご注意ください。